市章山(ししょうやま)
山から見下ろす神戸の夜景は世界一だ。実は、その山も毎晩光っている。京都の五山の送り火は年に1回かもしれないが、神戸は毎日山が光っている。山麓電飾と言って、「市章」「錨」「北前船(帆船)」の3つが輝く。古くは1933年に電飾が始まったそう。1967年からは永久電飾に。京都の送り火は、1673年頃から始まった説があるそう。なるほど、300年遅れか。年に1回だからー、よし、神戸の勝ち。そんな勝ち負けよりも、そもそも、山に電飾って、ほんと、昔の神戸の人は洒落ている。街から見える3つの明かりは、神戸の人たちにとっての原風景だし、「”自分の街に”暮らしている」という街への愛着をゆるやかに育んでくれているのだと思う。

